「血の婚礼」を読む

ガルシア・ロルカ「血の婚礼」を読了。

三大悲劇集 血の婚礼 他二篇 (岩波文庫)

三大悲劇集 血の婚礼 他二篇 (岩波文庫)

この本を今読んだ理由は、マレビトの会の公演が始まるからに他ならない。
http://www.marebito.org/news.html
松田さんが書かれている「演出家ノート」を、本を読み始める前に目を通していたのだが、
この文書から、僕はガルシア・マルケスの「予告された殺人の記録」的なものを想像する。
予告された殺人の記録 (新潮文庫)

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

読んでいて、その予想は裏切られた。
ロルカの三大悲劇集を通して、土着性・共同体の宿命的なものが感じられるが、
「血の婚礼」単体を読んだ時感じたのは、まさに「血」だった。
「血」を重んじていること自体、土着的と言えばそうなのだが、ここで僕が感じたのは純粋に「血」。宿命的にヒトを動かせる「血」。
自分で書いていることがよく分からなくなっているが、
この作品を松田さんがどう演出するのか、来週非常に楽しみである。


最近観たDVD:「殯の森

殯の森 [DVD]

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前作の「萌の朱雀」を最後まで観きれてないまま新作に手を出したのだが、
ノスタルジーとは違う位置にある作品。巨木を抱きしめるシーン、ラストのシーンは印象的。