「血の婚礼」を観る

京都・アトリエ劇研にてマレビトの会「血の婚礼」を観る。待ちに待って観る。
僕は松田さんの文章が大好きである。飾り気がないのにすごくきれいな文章だと思う。
劇場に入ってから、何より先に松田さんの解説を読む。そこに書かれているのは、「声がせりふに盗まれる」と「作品との距離感」。余計公演が楽しみになる。


既成の作品の公演は、松田さんの演出を改めてまじまじと感じることができたように思う。
まず、僕は「着替える」という演出に注目した。この演出を松田さんは多用される。前作・前々作でも使われていた。
記憶は曖昧だが、これまでの「着替える」はONのスイッチだったと理解しているが、今回は阿部初美さんとのアフタトークの中でもおっしゃられたように、ONでもOFFでもあり得る微妙な使い方をされていた。
それを引きずるかのように、せりふも「声がせりふに盗まれる」という棒読み的な、どこか上の空な発話。
これらの要素が「作品との距離感」を生んでいた。この場で演じられているけど、舞台と客席に何か一つ壁があるような。それを、松田さんは「映りの悪いブラウン管を眺めているような」といった説明をされていた。僕には、この距離感が悲劇性を高めているように感じた。全て予定調和の上のような。
アフタートークの内容では、今後の課題が多くあるようだが、それも含めて次回公演も本当に楽しみである。
それにしても松田さんは常に前に進まれているな、と思う。
昔の松田さんの作品をDVDで観るなら、

紙屋悦子の青春 [DVD]

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アトリエ劇研のある北山近辺を少し散歩していたが、町並みが大阪にはない面白さがある。また、探索したい。


北大路のアートスペース「感」にて、大舩真言というアーティストの個展を観に行く。
タイトルが「どこでもない場所」。壮大なタイトルとチラシに惹かれて訪れる。うーん、素敵な絵画なのだが、個人的に絵画が最近よく分からない。


京都芸術センターにて、「virtual/actual」を観る。
これがインタラクティブかは分からないが、フィードバックされてる実感は起きない。現実感を全く感じられないのだ、僕の想像力の乏しさが原因だろうか。
と書きつつも紹介。体験した人の感想を聞きたいものである。


最近みた映画:
メゾン・ド・ヒミコ:邦画を英語字幕付きで観ると面白いな、となぜかこの作品で今更発見。犬童監督は音楽好きだな。

メゾン・ド・ヒミコ 通常版 [DVD]

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