ファクター

グレン・マーカット展@ギャラリー間、を観に行く。
フォルムは無駄を削ぎ落とされており、平面図を見てもシンプルな印象。採光と通気性に最大限の が為されている。
環境建築とでも言ったら良いのだろうか、ヴァナキュラーじゃなくて。て言うくらい羨ましい(日本ではあり得ない)環境・風土で設計を行っている。
実際に行ってその空間を感じてみたいと思わせる建築だった。ルイス・バラガンに影響を受けているのには、納得。親近感。

グレン・マーカットの建築―GLENN MURCUTT

グレン・マーカットの建築―GLENN MURCUTT


その足で国立近代美術館へ。
”ペーター・メルクリと青木淳”が目的だったが、企画展の「カルロ・ザウリ」展を先に観る。
建築展を挟んで陶芸作品を観るのは面白いかなと思って訪れたのが、かなり良かった。建築より断然自由度の高いフォルムがすごく興味深く見える。けど、晩年の作品はすごい難解、全然読み取れない。
ペーター・メルクリ&青木淳は展示空間自体も面白いし、ギャラ間とは違う美術館的な建築作品に対するアプローチだと思う。
http://www.momat.go.jp/Honkan/honkan.html


この日の最後、東京写真美術館の森山大道展へ。
回顧展+新作展という二部構成・計約200点が展示されている。
新宿・大阪以前の写真を観たことなかったので、変遷を辿ることができたのは貴重。印象に残っているのは、ブエノスアイレスのタンゴの写真とハワイの少女の写真。
ハワイの少女は何度も見返してしまったのだが、古川日出男サウンド・トラック」のヒツジコが脳裏によぎったのである、こんなコじゃないかなと。完全に汚染されてしまっている。
それと、桐野夏生の「アイムソーリーママ」の表紙て森山さん初期の方の作品ではないか。あの写真が気になって本を買ったのは、4年前くらいか。内容は全く印象に残ってないが。

I'm sorry,mama.

I'm sorry,mama.


一日でこれだけ観るのはかなり体力を使う。
フォルムという要素ではこの日観た全ての作品が繋がってるし、光という要素でもほぼ同様だし(特にマーカットと森山大道、ザウリは離れてしまうが)、多様なジャンルを今のうちに出来るだけ見ておきたい。
晩に友人と久しぶりに会うが、仕事をしながらの一級建築士試験の勉強、本当にしんどそうである。頑張ってほしい。
僕も今に動き出さないといけない。