「美術と建築の対話」1日目
兵庫県立美術館にて28、29日と開催される建築セミナーの1日目。昨日走り過ぎで体調が良くない。
講演者は内藤廣・西沢立衛、司会は古山正雄と豪華な面子だし、それに応えるくらい大勢の聴衆。建築凄いな。秋田から来ている人までいたし。
内藤さんの講演は、
まずテーマが魅力的である、「美術と建築の不健全な関係について」。内容も40分程度では全然足らない。座談会では、別のトピックになってしまってたのが残念。
『美術=反社会的⇒建築を壊すメディアとなり得る』、『美術と美術館は無関係な存在』といったような(若干僕の解釈が入っている)過激な発言が飛び交っていた。
マイルス・デイヴィスとウォーホルを暴走族に例えていたところ(ウォーホルは実際そうではなかったようだが)は、面白かったが、美術館でこんな講演をしている内藤さんも暴走族だ。
もちろん内容はすごく説得力があり、新美術館(収蔵作品を持たない)に対する批判的な意見など興味深いものばかり。
美術館のそもそもの機能と作品の収蔵であること、企画展による空間の規制(ニュートラル化)の問題は、一つの正論だと思う。
美術家としてどうあるべきか、建築家としてどうあるべきか、という問いを学生に訴えかけていたように感じた。
西沢さんは淡々と自分の作品について語っていた。
西沢さんの力強さというのは、規制の枠組みに疑問を感じて解体→再構築をしていっているところだと思う。住宅建築でも美術館建築でもそこには一貫性を感じる。
森山邸の各室を分散させるアイデアや、船橋アパートメントのすべてリビングルームのようにした構成や、十和田市美術館のエントランスやライブラリーに対する考え等がそれである。
座談会で気になったこと、
・予算オーバーになった際の西沢さんの考え方=余分なものを削ぎ落としていくプロセス⇒理想だが、実際にこう考えられる人は少ないだろう。やっぱり凄い。
・建築物の耐久年数に関する内藤さんのコメント=5年とか10年の寿命の建築があっていいと思う。⇒本当にそう思う。一義的になってしまったら都市空間なんて危険である。
ヘルツォークのプラダも消費期限短いだろうが、それはそれで良いと思う。「愛されない建築は残らない」て発言は素敵。
最近観た映画
「ビハインド・ザ・サン」:撮り方が印象的、かっこよかった。
「天国の口、終わりの楽園。」
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トルコ・ギリシャの歴史や宗教観について考えるきっかけを与えてくれる。久しぶりにトルコ料理が食べたくなった。
気分・体調が優れていない時にお勧めの映画かな。
僕は「ニュー・シネマ・パラダイス」より「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」を思い出した。て思ったら、Amazonの「あわせて買いたい」にばっちりなってた。
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