4月は長い

大学に入学した時もそうだったが、最初の一ヶ月は相当に長く感じる。サラリーマンやってた頃はあんなに一ヶ月が早く過ぎ去っていたのに、この時間感覚の違いは何だろうと不思議な気分に。授業は日々楽しい、勉強せねばならないことは山ほどある。何がしんどい、洗濯物を枕にして寝袋に包まって床にべたで寝る生活が続くのはやはりしんどい。友人にも相当に迷惑を掛けているが、ここを我慢。そんな状況だが、音楽は贅沢によく聴いている。坂本龍一の新作を聴く、hibariが良い。

out of noise

out of noise

最近読んだ本
陰翳礼讃』:笑えるエッセイとして読みたい。「陰翳礼讃」の陰翳に主眼を置いた日本的な美に対する考察は一読の価値があるが、真面目に読みふけると色んなものがこぼれていきそう。「客ぎらい」や「旅のいろいろ」、「厠のいろいろ」は相当に面白く、笑える。だって、谷崎潤一郎が厠についてあんなに熱心に語ったり、自分の捻くれ具合や趣味趣向を熱心に語っているのだから。この本を購入してから3年くらい経つのだが、やっと読み終えた。

陰翳礼讃 (中公文庫)

陰翳礼讃 (中公文庫)

インストール』:綿矢りさから何か考えていけるんじゃないか、そんな気が最近している。何かの本で伊東豊雄吉本ばななの『キッチン』に言及していた記憶があるが、現代を考えるなら綿矢りさじゃなかろうか。36頁の、「マンションのいいところ。それは、この建物には幾百の別々のドアがあり、そのそれぞれのドアの奥にはまた別々の人間が住んでいるのにもかかわらず、こんなふうにマンション全体で今のように賑やかになったり、光ったりやわらいだりと潮の満ち引きをするところだと思う。マンションは一つの大きな生命体だとも思う。同じ波のリズムが誰も気づかないうちにここに住む人全員に浸透している。私もそのやわらかな流れに乗って、家へ帰ることにした。」高橋源一郎的に読むと、ここに「完璧」と書き込む。この読み方(読みながら、どんどん傍線を引き、どんどん感想を書き込んでいく)を僕も今度から取り入れていきたい。
インストール (河出文庫)

インストール (河出文庫)


最近観た映画
8人の女たち』:衣装デザインが凝っていて美しい。ソファとか壁紙もグッドデザイン。内容はバカバカしくて良いのではなかろうか。ミュージカルのシーンは観てるこっちが恥ずかしくなるよ。

8人の女たち デラックス版 [DVD]

8人の女たち デラックス版 [DVD]