場所性について考える

ある美術館のミュージアムショップに昨年観た展覧会の図録を問い合わせたところ、大変丁寧な対応に感動したのだ。そのミュージアムショップでは完売だったものの、素晴らしいフォローをしてくださったおかげで購入できることとなった。やはりヒトの力なのだと、つくづく思う。
場所性について考える。兵庫県立美術館で観たジャコメッティ展はさほど印象に残っていないが、大原美術館で観たジャコメッティは未だに鮮烈に思い出される。須田悦弘の作品は、国立国際美術館や直島で観た作品より原美術館の常設の方が断然良かった。佐賀町食糧ビルディングに関する図録を購入した。この空間を体感したかったと悔しい思いである。これらはコミッションワークの枠に入らないと考える。コミッションなんて甘いものじゃなくて、ストラグルのようなもの。それが特有の場所性をつくりあげているのではないか。


最近観た展覧会:
池田亮司 +/- [the infinite between 0 and 1]
展示空間に入った途端、全身鳥肌が立った。こんな経験は初めてである。観客はただ呆然と立ち尽くす。語弊があるかもしれないが、こんなインタラクティブな作品はない。いや、インタラクティブじゃないんだけど、こんなに鑑賞者がいることで成り立つような空間は経験したことがない。作品はもちろんだが、鑑賞者を含めた空間全体を眺めていた。カタログを思わず購入。カタログでも作品全体の写真には必ず鑑賞者も映っている。dumb typeについて考えていた。発売延期になったDVDは一体いつ手に入るのだろう。

+/- 【 the infinite between 0 and 1 】

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