部屋が暑い

自分のパソコンを半年ぶりに起動させる。そんな喜びよりも、借りていたPCに入れていたデータ移動等に相当手間取ってしまい、この二日くらいを無駄に使ってしまったことが悲しい。それにしても部屋が暑い。デスクトップになるとパソコンの熱気も倍増である。けど、暑いのは良くて、夏なのだから暑さを感じたい。問題は部屋の乱雑さで、早く本棚を買わなければいけない。


最近観た舞台
『Melody・Cup』@アイホール:二年ぶり、かなり心待ちにしていた高嶺格の演出作品。前々作はダムタイプの面影が強かったのが前作でかなりの飛躍があって、本作はその前作の延長線上といった印象を受ける。高嶺格の作品はワクワクする気持ちを引き起こす。洗練されていない身体による無法地帯にも見える自由な構成は、いわゆる舞台作品以上に肉々しさが帯びるのがその要因だと思うのだが、そのせいか序盤は自分も舞台の中に入っていきたくなる衝動に駆られる。後半、ややだれる感もあったが、ラストの美しさが一つの作品としてしっかりまとめてる。ラストがいつも美しいんだよな。この日に合わせて帰阪して良かった。
『ハッシャ・バイ』@座・高円寺:そんな高嶺さんの作品を観た後だと、苦しいのである。しっかりとした発声、観客に正面を向けて発せられるモノローグ・ダイアローグが苦しい。巧妙にできた戯曲だが、現代において再演するには時代錯誤感が否めない。音楽の使い方とか暗転の時間とか一貫してスピーディだったのが印象に残っている。


最近読んだ本
『赤い罌粟の花』:夢十夜とかシュールレアリスム文学とかが読んでいる間に頭をよぎっていた。『壊滅』という作品が印象に残っていて、主語の使い分けの巧妙さは一読の価値がある。

赤い罌粟の花

赤い罌粟の花

『建築のちから』:鈍行で東京に戻る間に読む。かなりの数の駅に止まったし通り過ぎたが、印象に残る駅は一つとして無かったことはすごく悲しい。内藤さんの仕事によって変化がどんどん起きていけばと思う。駅から街を変えていくこと。それにしても内藤さんの言葉はすごく好きだ。書くことにたいして真摯に向き合っている様が読んでいてとても伝わってくる。
建築のちから

建築のちから


最近観た展覧会
『●(くろまる)』 @shin-bi:梅田哲也の音によるインスタレーション。使われている素材や音が空間に柔らかさを与えていて、その場に居ることの心地よさを与えてくれる。ただ、20分いたらパターンが把握できてしまうのが少し物足りない。少し前に観た大友良英の作品はそういうことが無かった。3年前くらいに京都芸術センターで観たインスタレーションの方が個人的には好きかな。

『 L_B_S』@メゾンエルメス:3つの作品が展示されていて、面白かったのは<LIQUID>。観る人の視点によって多様な速度が生まれるこの作品は初めて受ける感覚である。部分と全体に絶妙な関係性がうまれている。

『Circle of Friends』 @Vacant:オープニングイベント−大友良英とのセッションを観る。セッションによってとても密度のある空間になっていた。幸せな時間だったが、少し短いかな。すぐに帰ってしまったが、実は休憩挟んで2nd setもあったのだろうか。展示内容に関しては、一つの展示空間に仕上げるためにはもう少しディレクションが必要だと思う。