東京滞在中

「美しい青い風が -I Love Art」展ワタリウム美術館へ。
かなり内容の濃いコレクション展。世界に名立たる作家達と交流のあった館長の文章が、それぞれの作家像をリアルに伝えていた。ホワン・ヨンピンの作品が印象に残っている。
ワタリウムを訪れたのは初めてで、主な目的はマリオ・ボッタ設計のこの美術館が見たかったからなのだ。僕が訪れたの時既に日が暮れており、改めてゆっくり見学したいのだが、この人の作品はヨーロッパで観たいかな。


アネット・メサジェ 「聖と俗の使者たち」森美術館
凄い内容である。この作家の主観が現代にフィットしているかと言えばそうでもないと思うのだが、受け手の価値観を揺さぶるという点でとてもアートな作品群である。僕はちょっと共感しにくい、現代美術界のヤン シュヴァンクマイエルか。どれも鮮烈な印象を観る人に残すが、狂牛病事件にインスピレーションを受けたという作品は僕にとっては何より強烈だった。これが日本の観客にどういう印象を与えるのかは興味深い。多くの作品から西欧の土着的なもの感じ、ヨーロッパでの評価とはかなり変わってくると思うのだが…


最近観たDVD
マイ・ブルーベリー・ナイツ」:観始めてからずっと違和感。ウォン・カーウァイはやっぱり中国語じゃないと。ジュード・ロウじゃなくてレスリー・チャンじゃないと。映像はもちろん美しいけど、良くも悪くも軽い作品になってしまっている。

イージー・ライダー」:レンタル返却時間に迫られ、BGMを多々飛ばしていたのが残念すぎる。60年代の作品でラスト直前のドラッグのシーンとかは凄いな、と。個人的にはそこまで好きなれない。

4ヶ月、3週と2日」:パルムドール取ったのも納得。音響や余分な前置き等がなく、たった数時間の出来事が重く緊張感のあるものに仕上がっている。ただ、何度も観ようとは決してならない。その点が、ガス・ヴァン・サントのような監督とは大分違うところ。次作がどうなるか楽しみ。

アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」:本当にバイタリティに溢れる素晴らしい人間性の持ち主だし、本当に凄い人ばかり出てくる。妹島和世が一瞬出てきたのは驚き。これだけプロフェッショナルな人は現代においてそういないんじゃないだろうか。観終わって元気出ます、次読む本はスーザン・ソンタグにしよう。