公演のお誘いメールが来るも…

dadawo2008-12-02

役者で頑張ってる知人から公演のお誘いメールが来たが、悩むのである。最近全く舞台を観れていない。松田正隆演出も下鴨車窓も昼の月も壁ノ花団もデス電所も見逃している…あー…
観たいのは山々だが、今の僕の状況だと舞台は優先度がちょっとばかし低い。しかし、良い舞台が見逃してると考えると悔しい。ブロガー限定でゲネに招待とかしてくれないだろうか。wonderlandとかで書く人じゃなくて、舞台以外のジャンルに詳しくてアクセス数が多いブロガーを、ゲネだということ前提でゲネに指名招待するのは面白いんじゃないだろうか。何はともあれ、明後日は絶対に京都芸セン行くのである。


大阪の南の方へ行く、泉大津付近まで。泉大津なんて約10年ぶりである。あの時はフェリーで大阪を訪れ、何故かオリックスダイエーの開幕戦を見た記憶がある。先発投手は工藤だった。そう思い返すと、未だ現役を続けている工藤は本当に凄いな。
大学時代の友人に迎えに来てもらう、奇遇にもその弟まで迎えに来てくれる。ありがたや。そんな姉弟とサイクリング。目的は飯田善彦設計のオフィスビルだったのだが、高圧的に追い返される…厳しい、ちくしょう。飯田善彦の建築が大阪で観れるなんて、と思っていたが仕方なし。京都にもあるみたいだから行くしかない。近くには槇文彦やら辰野金吾やら巨匠の作品があったのだが、槇文彦設計のスポーツセンターを観ていて、建築の良し悪し以前にメンテナンスの悪さを感じた。何処も同じような状況だろうが、耐久年数の長い建築をつくるなら同時にメンテナンスをしっかりやらないといけないんじゃないか。30年間もニーズが一様なわけがなく、時間の経過と共に利用者のニーズからどんどんかけ離れたものになっていく。予算的に厳しくても建て直すとなると莫大な費用となるんだから、裕福じゃない公共団体はその点を考慮すべきだ。使わなくなってしまったチケットブースをそのまま置きっぱなしにするのとか、やっぱり良くない。まあ70年代の雰囲気たっぷりで楽しめることは楽しめるんだが。辰野金吾の駅舎は駅から海の方面に向かって開かれているのを見ると当時の状況を想像できて良い。浜寺公園には…何故こんな所にプーチンの肖像が。えらいかっちょ良いな、プーチン
 
  



最近観た映画
●「黒いオルフェ」:観賞時間を長く感じるか短く感じるかは作品の良し悪しには関連しないが、それでもこの作品は最近観た映画の中では2時間弱の鑑賞時間を最も短く感じた作品である。サンバのリズムでブラジル人によってオルフェが演じられる破天荒っぷりが革新的という評価を当時もたらしてのパルムドール等の受賞だろうか。民族映画(という表現が適切かは分からない)では決してなく、それを期待するならブラジルなら「シティ・オブ・ゴッド」とか、その他地域なら「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」等を観るべき。この作品の試みはオルフォイス伝説を題材にブラジルという国を描き出そうとしたわけではなく、オルフェ達をブラジル人が演じてサンバのリズムにのせてギリシャ神話をやったらかなり面白いんじゃないか、という当時の西欧における実験作品と考えるべきかな。椎名林檎黒いオルフェ唄ってるのと同じようなものだ、ヴィム・ヴェンダースとは全然違う。公開されてから約半世紀経ったそんな作品が風化されずに今でも面白い理由は、この(西欧から見た)ラテン的直球ストレートな愛の悲劇が、現代人にとって非常に新鮮だからではなかろうか。何たって音楽はやっぱり良いし。愛の普遍性を考える。祈祷所に向かって下って行く警察署の吹き抜けの階段やけに雰囲気がある。

黒いオルフェ(ポルトガル語版) [DVD]

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●「LOFT」:僕はビビりでホラー映画がめちゃくちゃ苦手である、ほぼ全く観ない。この作品にももちろんビビっていたのだが、黒沢清が撮る作品がいわゆる商業的ホラーになるわけはなく、ビビりながらも佳作だなーと感心しながらの鑑賞。音楽の使い方がめちゃ上手いんだよ、それに秀逸なカメラワークが重なってビビってしまうんだが、ブラック・ユーモアに何だかんだ救われるのは塚本晋也と似てる。ラストとか、これ絶対オモロイって確信して撮ってたんだろうな。