久しぶりに病院へ行く

みぞおち付近の違和感が治まらず、念のため検診を受ける。レントゲン写真や血液検査による結果は問題無し。嬉しいことだが、無駄に4,000円かかったようで悲しい。未だに違和感はあるのだが、もう気にしないようにしよう。話は変わって、訪れたクリニックの隣のビルが、飯田善彦による設計で、実は僕の毎日の通学路にあったことを今日知ったのだ。何度かそのビルに入ったこともあったのだが、全く分からなかった。眺めながら、雑然としたビル街で設計することの難しさを思う。
小説をもっと読みたいと常々思う。特に、現代の小説。小説から読み取れる様々な要素は、建築を考える上で有効だと考えている。特に保坂和志とか…と思ってたら、乾久美子が既に『カンバセイション・ピース』を取りあげていることを今日知った。先越されたと思いつつ、やっぱり乾さんの視点は好感が持てることを改めて確認。浅草文化観光センターのコンペ案も、隈研吾に負けたけど凄く良かったのだ。

乾久美子 - そっと建築をおいてみると (現代建築家コンセプト・シリーズ 3)

乾久美子 - そっと建築をおいてみると (現代建築家コンセプト・シリーズ 3)


最近観た展覧会
アロイーズ 展ワタリウム美術館:以前にもアール・ブリュットの様々な作家を紹介する展覧会でアロイーズの作品は観たことがあったのだが、この展覧会で作品を再び観て、その時とは異なる印象を受けた。前回観た時は、様々なアール・ブリュットの作家の中のアロイーズ、他の作家と比較してのアロイーズ像だったわけだが、今回は85点ものアロイーズの作品を観るわけで、しっかり正面から向き合うこととなる。不思議な絵だった。どの絵も人が中心として描かれているが、その顔はどれも青く塗りつぶされた瞳と鼻と口で一様に描かれている。しかし、作品のタイトルにはどれも人や場所の固有名詞が付いて、描かれている人も顔以外の特徴―髪型や衣装によってそれぞれがしっかり特徴づけられている。人の捉え方を興味深く眺めていた。

「ステッチ・バイ・ステッチ:針と糸で描くわたし」展東京都庭園美術館:刺繍を以前学んでいたこともあって、現代美術の中での刺繍の存在はとても注目していて、今回のような企画展は個人的にとても嬉しい。内容も期待以上で、かなり面白いものになっている。いわゆるメディアアートとは異なる位置にあると感じるのは、作品から感じられる身体感覚だろう。伊東存は新作を展示していたが、以前ほどの良さが感じられなかった。


最近読んだ本
「『資本論』も読む」:ひたすら読む行為が綴られたエッセイを読むというのは、不思議な感じ。様々な箇所で引っ掛かり、様々に連想しながら資本論と格闘する宮沢章夫の読みの記録を読むのは、とても面白く、笑いを誘う。それと同時に、自分の読みに対する反省を促す。ここまで自分は読めているのか、と。ウェブ日記を入れているのは面白いアイディア。これが有ると無いでかなり違う内容になるだろう。

『資本論』も読む (幻冬舎文庫)

『資本論』も読む (幻冬舎文庫)